2006年12月30日

競輪 GRAND PRIX ’06

号砲で合志が飛び出して前を取り、吉岡が前受け。
後閑は吉岡ラインの後ろで位置をキープしていたが
手島が井上の後ろの位置を取っていたため後閑は車を下げ隊列は
吉岡?合志?井上?手島?後閑?小倉?山崎?佐藤?有坂
…という並びに落ち着く。

赤板で山崎が上昇すると、それを手島が追走し吉岡はすんなりと車を引く。
最終ホームでは隊列はきれいな一本棒。
最終ホームで山崎がゆっくりと加速を開始してレースはようやく動き始める。

最終バックで手島は4番手から捲る。
通常であればここから「捲れそうで捲れない」
山崎の驚異の粘り腰が発揮されるところだったのだが
なんと手島は佐藤慎太郎のブロックをかいくぐって
最終2センターあたりで一気に先頭に踊り出る。

とっさに目標を山崎芳仁から捲り切った手島慶介に切り替えた慎太郎は
猛然と手島を追走するが直線に入ってもなかなかその差は縮まらない。
手島慶介の目の前に現金一億円の塊が見えてきたその瞬間
伸び切れない佐藤慎太郎の後ろから黒光りする黄色い物体が
一気に力強い足取りでグイグイと伸びていった。

夜の帝王「有坂直樹」。

それは佐藤慎太郎の後ろでじっくりと脚を貯めた有坂が
持ち前の鋭い末脚を繰り出して一気にアタマに突き抜けた瞬間だった。

F1先行・捲りで一世を風靡した吉岡稔真は
これまた彼の指定席である7番手に置かれて不発。
実質先行一車の有利な展開を味方につけたはずの山崎芳仁も
失速して車群に沈んで行った。

山崎を捲り切ったものの直線
寸でのところでグランプリウィナーの栄冠に手が届かなかった手島慶介。

敗因ははっきりしている。
敗因は間違いなく後閑が手島の捲りに千切れて着いて行けなかったことにある。

後閑は昨年のグランプリにおいても
前を回る神山雄一郎を援護したいという気持ちのあまり
最終バックで小嶋敬二を再三牽制し
最後は3番手を回る選手としてどうしても守らなければならない
「インを締めること」を怠ってしまったために
加藤慎平にインに潜られてしまったという大失態を犯してしまったが
今年はなんと手島の仕掛けに千切れてしまうという大失態を犯し
2年連続で屈辱の敗戦を味わうこととなってしまった。

「どうしても勝ちたい」
そんな気持ちが空回りしてしまったのか…?
レース後の後閑のコメントは
「あんなに早く(手島がが行くとは思ってなかった」

実に苦しい言い訳だが、一番悔しいのは後閑自身だということの表れだろう。
来年は彼の汚名返上の走りに期待することとしよう。

レースが終わっても多くの客が場内に残り
不世出の大スター吉岡稔真の引退を涙で送り幕を閉じた今年の競輪グランプリ。

競輪の一時代が去り、時代は次の時代へ…
来年はニュースターの誕生と既存のスタープレーヤー達の奮起に期待して
競輪を楽しんで行くこととしたい。