2006年12月 1日
超!前傾野郎!!川井利晃(群馬・74期)
前橋F1の2日目8レース。
ゴール直後の川井利晃に対し、いつもは静かな前橋の競輪ファンが
「この八百長野郎!」
と…容赦なく強烈なヤジを飛ばす。
初日に北関東同士の山田英樹と同県の松島伸安と
同じレースに同乗した川井利晃は
ラインを固めず敢えて単騎で前々自在の作戦をとった。
結果、川井は道中で好位をキープすることに成功したのだが
そこから全く車が出ず4着に敗退。
レース後には「お前がラインを固めないからいけないんだ!」
という声も飛んでいた。
2日目、川井は前日に敢えてラインを組まなかった
山田英樹(茨城)と再度同乗。
ここでも川井の事前コメントは「前々」と山田とは別線のコメントで
川井は捌きを想定してかギアを3.54に落としてレースに臨んだのだが
レース前の選手紹介で、なんと川井は山田の後ろをピッタリマーク。
この意外な展開に多くのファンも「?」と疑問符が浮かんだことだろう。
その2日目8レースは山田英樹・内村豪・小橋明紀による3分戦。
前日に川井が別線を主張していたことから
山田は決して逃げたくはなかっただろうが
だれも仕掛けてこないため、仕方なく打鐘で先行体勢に入り
グッとペースを落として様子を伺う。
いつもであれば仕掛けの遅い内村もこのペースではと
仕方なく鐘3角から仕掛けると
2センターにある実況中継ビジョンを見ながら内村の様子を伺っていた山田も
それに併せて発進。
レースは最終ホームにして一気にペースが上がることとなった。
脚力上位の内村がグングンと加速を続け
最終ホームで山田の番手を回る川井利晃の横まで追い上げると
川井はしっかりと引きつけて内村をブロック。
この一撃で内村はアウトに浮いてしまい終了。
勝負は完全に山田英樹・川井利晃の2人だけの戦いになって行った。
最終4角を立ち上がり、川井はいつものごとく
独特の超前傾姿勢フォームで番手から発進!

(前橋競輪ネットライブダイジェストより。黒の2番車が川井利晃)
誰もが「川井が勝った!」と思うような勢いで川井は猛然と突進して行ったが
落としたギアの影響もあってか、なんとわずかに届かず痛恨の「差し損じ」で2着。
レース後は川井に対する罵声が集中して浴びせられる結果となってしまった。
最終日こそは汚名返上を!
恐らく本人もそんな気持ちで臨んだであろう最終日。
運命のいたずらか、はたまた番組屋さんのいやがらせか…
このレースにはまたもや川井利晃と山田英樹が同乗。
同じレースには群馬同士の朝生真吾・田村真広もいたが
川井利晃はまたしてもそれらとは別線で「前々」を選択。
私は川井の「闘う気持ち」に感銘さえ受けたものの
最後まではモチベーションが続かなかったのか
このレースで川井は終始流れに乗り切れず8着に惨敗。
結局、汚名返上の機会もなく今開催を終えることとなってしまった。
この川井利晃選手は「切れるタテの脚」が持ち味。
その切れるタテの脚と「一度見たら忘れられない」独特のフォーム。
それにこの「闘う気持ち」があれば
きっとこれからも川井利晃は我々競輪ファンを楽しませてくれるはず。
競輪はこうした個性のある選手がいると、また一層面白くなる。