2007年6月28日
コメントから読み解く競輪競走
伊東温泉競輪F2の8レース。
この競走は佐藤政利(新潟・91期)・阿部晃(宮城・86期)・鈴木祥高(埼玉・83期)の
自力3車による3分戦。
地元静岡の神田幸洋は「動かんでもええから」(ひかりより)と
ある程度位置取りをしてくれる阿部晃の後ろを選択したのだが
同じ静岡の三上金弥は「最近の阿部は捲りばかりだし地元なので自分の競走をしたい」
という理由から別線を選択。
「道中は一応埼京勢につけて先手を取れなかったら自分で前々に行く」
そのコメント通りに佐藤が先手を取り鈴木が後手に回ると
三上はすぐさま佐藤の番手に追い上げて番手にはまり込んで見せた。
直線ではしっかりと番手から抜け出して見事1着。
コメントでホンネを明かすと競走に差し支えるなどという言い訳をする選手・関係者が多い中
それを打ち破るような有言実行の見事な競走での勝利であった。
33バンク。3番手。ギア4.08。年齢50歳。
一見悪い要素ばかりが重なっているように見えた三上だったが
そのコメントを信じて三上の車券を買ったファンは多かったようで
思ったほど配当は大きなものにはならなかった。
スポーツ新聞の競輪欄には並びの数字が書かれているが
その紙面からでは、そこに付けた選手のコメントが
「3番手」なのか「3番手から」なのかを判別する術はない。
競輪という競技は人間が個々の考えに基づいて行動することによってレースが動くものだから
コメントというものはもっともっと重視されてしかるべきもの。
競輪にはこうして素直にコメントを受け入れていれば取れる車券も少なくないから
現状の出走表の情報の少なさでは勝負のしようがないとも言える。
私としては客にタオルやらTシャツやらを配る金があるのなら
場内に全レース全選手のインタビューを流すか
コメントを張り出すかしたほうが100倍も1000倍もいいことだと思っている。
車券を買うにはコメントは必須。
それなのに元選手の評論家の中には
顔見せ・コメント廃止論者が多いというのだから本当に恐れ入ってしまう。
未だに業界の開示している情報が少なすぎるということに気がついていない競輪界。
このままでは業界がコメントの重要さに気がついた時には
競輪自体が廃止の憂き目に遭うなんてことも十二分に考えられると思うのだが…。