2007年10月19日

ふと思い立って福井行き

この日の翌々日は弥彦競輪場ですぴRitsエキシビジョンレースの日。
しかしただ弥彦に行って帰ってくるだけではいつもと一緒で面白くないなと思いながら
keirin.jpの開催日程を眺めていたところ
その前日に福井競輪場でF1戦が行われているのを発見。

「それなら前日は福井に行って、そこから直接弥彦入りすればいい。」
そう思った私はそれから数時間後、一路福井競輪場を目指して夜の道路へと繰り出して行った。

私の住む群馬県前橋市から福井に行くとなると
一般的なルートは国道18号で長野に入り新潟の上越から国道8号に進んで
親不知子不知を抜けて日本海側を進むルートが一般的なのだが
(そのルートであれば高速道路も併走しているのでイザとなれば高速道路も利用できる)
今回は最短距離ルートである長野・松本から安房トンネル有料を経由して飛騨高山に抜けて福井に入るというルートを選択。

長野の上田市から松本市へと抜けるには有料トンネルを通るルートが一般的なのだが
そこもわざわざ「幽霊が出る」とされて地元民があまり通りたがらない青木峠を抜けるなどして
ひたすらに非日常的なルートを楽しみながら進んで行った。

途中、上高地・乗鞍への上り口付近で工事のための夜間通行止めに出くわして数時間の足止めを食らったりもしたのだが
日の出前にはなんとか安房トンネルを抜けて飛騨高山に抜けることができたので
まずはトンネルを抜けた付近にある天然水を汲んで飲んでみて目を覚ましてみることにした。


(名水・天狗の水)

高山市内で古い町並みを散歩したり朝食を食べたりしていたら
知らないうちにだいぶ時間が過ぎてしまったので
そこからはわずかながら伸びている高速道路(東海北陸自動車道)と油坂道路を使って福井県大野市に進出。

福井市に向けて山道を下っていくと路傍には

なぜかイチローがいたり…


右に曲がると伊東四朗行きだったり…(?)
…といろいろな不思議なものが出迎えてくれた。

それからほどなくして福井競輪場に到着。


場内は基本的に地方の競輪場にありがちな工場や倉庫を流用したようなつくり。
見た感じでは結構古さが目立つ施設だったのだが
競輪場ではめったにお目にかかれないようなカラフルな色を配するなど
効果的な手直しがされていて非常に明るい印象を受けたのは特筆すべきことだろう。


一般観客席はホーム側と4角側のみにあるが…


残念ながら4角スタンドは閉鎖とのこと。

警備にかける費用などの問題もあるのだろうが
競輪競走のひとつの見所である3角から2センターにかけての先行選手の「踏み直し」を間近で見られない競輪場の作りは
その存在自体が競輪競走の魅力をスポイルしてしまっているような気もする。

競輪競走というのは一本調子なワンペースで行われているものではなく
要所要所で先行選手が緩急をつけてペースを作りレースを動かしているものである。

流して(ペースを落として)後ろから捲ってくる選手を引き付けた上で
再度踏み直してコーナーと番手の選手の仕事を利して粘り込みを図る。
そんな競輪の妙と言える要素に全く気づかないまま車券を買っている人が意外なまでに多いのは
残念ながら踏み直しというものを目の前で見る機会がないためだろう。

場内の食堂の軒数が少なく、メニューの選択の余地が全くないのは残念だったが
スタンドのそこかしこから聞こえてくる「○○やさけぇー」という福井ことばを耳にして旅情にひたってみると
決して悪い競輪場ではなかったように思えた。

ヒラ開催時にヨソの競輪場を訪れてみれば、そこに流れているのはその土地の日常の空気そのもの。
そんな自然な空気感を味わいながら競輪を打つのが旅打ちのいちばんの魅力。

場所によってはヨソ者を寄せ付けないようなアウェイ感たっぷりの空気を持った競輪場もあるが
ここにはフラっと訪れた人にも自然に接してくれるような
そんな空気が流れていたのが印象的だった。