2008年1月11日
昭和の時代の競輪テーマパーク(花月園競輪場)
この日は森下太志・藤田大輔の師弟コンビ同時斡旋も
残念ながら3日間、同じ番組に組まれることなく終わった花月園F1の最終日に参戦。

わずか数百メートルの坂を登るためだけにあるという日本一贅沢な「登坂バス」ももちろん健在。
花月園前駅方面から花月園名物「競輪場のおっちゃんのファッションセンター」露店市を横目に見ながら
坂をひたすら上がって行く。

エスカレーターを上がると、そこにはマスコットキャラのラッキー花月くんと
何年経ってもデビュー告知が出たままの「花月園あすか」がお出迎え。

ちなみに高いお金をかけて導入されるなど、破格の扱いを受ける花月園あすか様は
ここ花月園ではご神体と崇められているようで、花月園あすか様の肖像画には「よりかかってはいけない」
という厳格なローカルルールが定められている。

お世辞にも美しいとは言えない老朽化の進んだ花月園競輪場だが

場内にはオサレなハンバーガーショップも用意されており
港町ヨコハマらしく「ナウでヤングなお客様」の不意な来場にも備えた作りとなっている。

赤字体質脱却のため花月園競輪場では過去に実際に使用していた鐘を100万円で売りに出しているのを始め

万が一の廃止に備えて、いつでもパチンコ屋に転業できるよう場内には景品交換所まで用意。
なかなかの企業努力を感じさせる作りとなっていた。

ここの名物はなんと言っても内臓系。
煮込みライス(左)とホルモンライス(右)。
フワ(肺)も入っている煮込みライスのほうがお安く
テチャン(テッチャン)がのったホルモンライスのほうがちょっとだけ高級品となっている。
ともになんとなく「もっときれいにディッシュアップしてくれよ」と言いたくなるような出来栄えではあるが
競輪場内の食べ物としては味はそんなには悪いほうではない。
この煮込みライス、店によってはなかなかの大盛りのものもあるとかで
各店の煮込みライスを食べて回るのもなかなか楽しそうである。

そして南関東と言えば南関レディース。
川崎のように入場音楽に合わせて旗を持ったおねえさん達が華麗な「旗の舞」を見せることはないのだが
その代わりにここ花月園では選手紹介時に南関レディースのおねえさんが自転車に乗って先導をする。
ちなみにおねえさん達が乗っている自転車はホンモノのピストらしい。
競輪を長くやっていると時々出くわすのが、ゴール付近での「大量落車で客離れ♪」のシーン。

ここではそれに備えてきちんと判定基準を掲出し客が各自ルールを再確認できるようになっている。
落車した選手が競走を続行する際には必ず自転車に乗って競走を続けなければならないが
ゴール前にある30メートル線より手前での落車であれば自転車に乗らなくても競走を続ければ入着となる(落携入)。
ゴール前に落車等により、自転車と選手が離れて決勝線に到達した時には
自転車か選手のうち「後着したほうの」最前部の決勝線到達をもって入着と判定する。
(自転車の場合は前方に位置した車輪の一部)

そんな花月園だが、さすが大都市圏にある競輪場だけあって集客力はなかなかのもの。
この日は平日の開催であったものの場内はなかなか多くの人でにぎわっていた。
この日は和歌山記念の併売が行われていたため
本場開催が終わったところで競輪場を出れば帰り道も混雑しないで済むと思い
和歌山記念を完全スルーして場外に出てみたところ意外や意外。
同じように和歌山をスルーして競輪場を出て行く人の姿も多く見られた。
しかし、その人達の列が花月園前駅へ向かう歩道橋の手前でピタリと止まる。
「もしかしてここにある激安定食屋の開店待ちの行列か?」と思いながらその集団の姿をよく見てみると

その視線の先は定食屋の中で放映されている競輪中継の映像にしっかりと向けられていたのだった。
実に濃厚な昭和の香りが漂う花月園競輪場。
地方在住の人間からしてみるとあまり行きやすい場所にない競輪場のひとつなのだが
行く度に不思議な発見のある昭和の時代のテーマパークを思わせる実に不思議な魅力を持った競輪場である。