2008年3月25日

名選手の競走を金網なしで見る最初で最後のチャンス(94期生卒業記念レース)

競輪学校南400ピスト
この日は94期生卒業記念レース初日の見学ため、静岡の日本競輪学校へ。

94期卒業記念レース

日本競輪学校卒業記念レース

94期卒記レース

数々の熱戦が繰り広げられたが、そんな中でこんな一幕も…。

車体故障につき発走遅延
75・中川拓也生徒(群馬・前橋工業高校出身)の自転車が発走直前に車体故障。
部品交換が完了するまで発走遅延となってしまった。

素人的にはこういうことがあると「その場で竹刀制裁」があるのではないかと期待?してしまったのだが
さすがにそのようなことはなかった。
今はそんな時代ではないということの表れなのだろうか。

12・村本慎吾
あの村本大輔の弟ということで注目が集まる12・村本慎吾生徒(静岡商業高校出身)は
1本目の競走で直線見事に追い込んで1着。快調なスタートを切った。

59・吉澤賢
アテネオリンピック400mハードル日本代表という輝かしい実績を持つ適性出身の59・吉澤賢生徒(千葉・順天堂大学出身)は
競輪競走にまだ慣れてないのか、終止苦戦を強いられていた。

58・宮崎康司
そしてその吉澤生徒を見事打ち破ったのは58・宮崎康司生徒(香川・右田高校出身)。
こちらは167センチと小柄な体格ながら高校総体スプリント優勝等の輝かしい実績を持つ逸材。

68・坂本貴史
68・坂本貴史生徒(青森・八戸工業高校出身)は父にロスの超特急・坂本勉選手を持つサラブレッド。

20・佐渡空史
20・佐渡空史(千葉・京葉工業高校出身)は中村浩士選手の愛弟子。
Nikonの一眼を構えて熱心に佐渡選手の走りを追いかける中村選手の姿は実にサマになっていた。
さすがは競輪アーティスト・中村浩士である。

20・佐渡空史
この佐渡生徒。発走機についたその姿はどことなく海老根恵太選手と雰囲気が似ているような…

53・岩本俊介
1本目の特選競走には森下太志選手(千葉)を師匠に持つ53・岩本俊介生徒(千葉・城西国際大学出身)の登場。
ここでは別線のラインもクソもないケイリン競走的仕掛けに対して徹底先行で応戦。

岩本生徒敗れる
しかし残念ながら最後は力尽き着外に沈んでしまった。(2・岩本生徒)

南400ピスト
晴天の中行われていた卒業記念レースも中盤は雨。
それでもその後は天気も持ち直して観る側にとっても走る側にとっても比較的過ごしやすい気候の中レースは行われ
この日にたまたまサイクルスポーツセンターの中で練習をしていた松戸のLove9も練習終了後
卒業記念レースの模様を見学に来ていた様子だった。

吉澤賢
さすがに注目度の高い吉澤賢生徒は応援団の熱い声援を受けながら2本目に臨む。

吉澤賢
ヒゲでも伸ばせば武田豊樹のような雰囲気にならなくもない雰囲気の吉澤生徒だが
2本目は終止外を回らされた上に最後は審議にかかるオマケ付き。
判定は辛うじてセーフだったが、その組み立ての甘さはまだまだ課題が山積みであることを感じさせた。

岩本俊介
全17勝のうち16勝を先行逃げ切りで勝ち取った岩本俊介生徒の2本目は
果敢な走りで他を圧倒する圧巻の走りを披露。

鈴木雄一朗(東京)完勝
最後の締めは50勝を挙げ、堂々在校ナンバーワンの栄誉に輝いた73・鈴木雄一朗生徒(東京・日本大学出身)が
後ろを引き切ったまま押し切るというすばらしい競走で1着。

全体的に「本当にこのまま競輪場で競走に出ても大丈夫なのか?」と思ってしまうような生徒が多い印象だったが
これは競輪学校での実戦形式の練習本数が以前よりも格段に減ってしまっていることも一因としてあるそうだ。

最近では科学的トレーニングがどうこうとか…そんなことばかりが競輪の世界でも言われるようになったが
古来より何より大切だと考えられていたのは「壊さないで効率よく鍛えること」ではなく、まずは「壊れない体を作ること」。
学校でしっかりと基礎体力を作った上で競輪競走というものをしっかりと叩き込んでやらなければ
卒業後、一緒に走ることになる現役選手がかわいそうなだけでなく
観る側、車券を買う側の人間がかわいそうになってしまうような事態にもなりかねない。

この日は岩本生徒の果敢な走りに胸が熱くなった反面
競輪のケイリン化、競輪選手のケイリン選手化はこんなところから始まっているのだということを目の当たりにして
最近の競輪が非常に軟弱な競走ばかりであることに納得が行った気がした。

= 関連リンク =
・競輪アーティスト中村浩士公式ページ