2008年6月17日
番手が不安?(函館F2夕刊フジ杯2日目より)
函館競輪F2二日目9レース。
ド先行・大井崇(茨城・73期)のハコという絶好位を回った染谷賢一(茨城・32期)だったが
競走得点87点の大井に対して染谷の競走得点は79点。
メンバー的に飛び付かれる危険性もあることなどから、付いたオッズも大井→染谷7.0倍に対して染谷→大井で29.8倍。
多くの車券を買う側の人間の下した判定は大井の先行を染谷が差し交わせません(大宮・西武園実況・綿貫氏風)というものだった。
実際のレースでは打鐘で発進した大井が大方の予想通りに主導権を握り
長い間低迷を続けている実力者・田村淳史(静岡・79期)が中団をキープ。
後方に置かれた高浜裕一(宮城・69期)はとっさに捲り気味に追い上げて行ったが
ハコをやるのかと思いきや、やったのはなぜか三つ目(3番手)。
道中では結果的に3番手で並走した長井伸一郎(東京・51期)と高浜が露払いの役目を果たして大井は悠々隊列を引いて直線へ。
そのまま大井が堂々押し切って人気通りの決着になるかと見えたが
道中脚を使うこともなく、誰にも擦られることもなかった染谷はジリジリと伸びてゴール直前で大井をチョイ差しして見事に1着。
現状の大井には昔のような強さがないことは事実だが
3番手の長井が伸び切れなかったところを見ても、ここは差し切った染谷が強かったことは間違いのないこと。
ここでベテランレーサー染谷プロの券を買わなかったことを反省したのと同時に
2車単裏目約3千両の高い配当に2度がっくり。
ここは番手が不安なのではなくて自分の車券能力のほうが不安だったということだろう。
11レースでは中村敏之輔(北海道・91期)の番手を回る大橋秀人(北海道・44期)のところに村松昇(神奈川・52期)がジカ競り。
実際のレースではそこにさらに吉田裕全(埼玉・90期)が埼玉若手選手のお家芸・イン粘りで参戦して
中村トシノスケの番手は出入りの激しい展開。
道中は一旦後方に引いた大橋だったが、最終ホームでは事前に申し合わせたように
中村がスパートをかけるタイミングに合わせて再度番手に追い上げて非常にスマートに番手を奪取。
大橋の後ろには齊藤成良(北海道・69期)も続いて最終3角では後ろをしっかりと掃除した上で直線へ。
終わってみれば見事北海道3車で上位独占。
後半レースでしっかりと見せ場を作って結果を残した54歳の染谷賢一、49歳の大橋秀人の両ベテランの走りをネットライブで見て
思わず遥か彼方の北の大地に向かって拍手を送りたくなってしまったことは言うまでもない。
20代半ばで能力の底が見えて腐ってしまう選手も多い中
卓越した才能と並々ならぬ努力、そして競輪に対する情熱を常に高い次元で維持し続けることができなければ
この歳まで現役生活を続けるだけでなく、競走で見せ場を作って連に絡むことなど到底できやしないこと。
次から次へとデビューして来る若手選手をなぎ倒しながら長い間厳しい競争社会で生き続けているベテラン選手とは
強くて頼れる実に偉大な存在なのだ。