2008年7月31日
函館には行けないので…代わりにだいぶ手前の温泉を巡って満足する旅
この日はふと思い立ち、夕方から車に簡単なキャンプ道具を積み込んで上越国境を北上。
途中、成城石井や群馬のフレッセイ、長野のツルヤなども属するCGCボランタリーチェーングループに属するスーパーマーケットである
新潟のハラシン(原信ナルスホールディングス)に立ち寄って食材や飲み物を買い込んだあと、更に車を北へ。

途中、思わずここは船橋か?豊洲か?と思ってしまうような目を疑うような看板が目に飛び込んできたが
構わず国道を北上を続け、やがて車は山形県鶴岡市へ抜け国道7号線沿線にある道の駅あつみにたどり着く。
特に下調べをした訳でもなく行き当たりばったりだったのだが
ここは海に隣接した道の駅ですぐ横にはコンビニもあるというかなり施設も環境も充実している道の駅。
なので片隅の邪魔にならない場所でミニ宴会のスタートと相成った。
しまいにはその場で花火なんかもやったりして気分はすっかり夏休み。
飲んで食べて…車の中で窮屈ではあったもののぐっすり寝て、やがてさわやかな海辺での朝を迎えた。
ちなみに朝方トイレに行った時に偶然知ったのだが
ここは24時間開放されている情報コーナーになんとゴロ寝ができる場所もあって
自転車旅行をする人達がそこで睡眠をとっていた。
その手の旅行者にとって、恐らくここは全国でも数少ない非常にありがたい施設のひとつなのだろう。

朝、目覚めたあとは道の駅からほど近い場所にある温海(あつみ)温泉街へ移動して公衆浴場に入る。
中でも観光客向けというこの正面湯(200円)は先客が1人しかおらずほぼ貸切状態。
源泉は温度が高いため「水で適当にうめてください」と張り紙がされた無色透明のこの温泉は
体に染み入るような温泉力というものは感じないものの実にさっぱりとした目を覚ますには最適な温泉。
浴後はあまりの暑さに汗まみれになってしまったが、生乾きの髪にタオルを被せたままという奇妙ないでたちのまま
今度は温泉街で行われている朝市に顔を出してみる。

扱う品物はここ温海の特産品であるあつみかぶ(赤かぶ)の漬物に始まり農産物、海産物、温泉饅頭など様々。
どこのお店のおばちゃんもなかなか強引なまでのセールストークでいろいろな品物を勧めてきてくれる。

奥には小さな湯だまりがあったので足湯か何かかと思いつつ説明書きを読んでみたところ
これがなんと温泉タマゴを作るための場所であることが判明。

道路の向かいにはこのようなレトロな雰囲気の建物も建っていて、作り込みすぎない自然な開発がなされた感じの温泉街を形成していた。

また、こうした温泉街というと宿泊者以外の駐車場が用意されていなかったりするところも決して少なくないのだが
ここは朝市の利用者などに狭いながらも無料駐車場をしっかりと確保。
(写真の鉄橋の奥が外来利用者のための駐車場となっている)
買って帰った温海蕪の漬物もとてもおいしかったし、ここは今度通り掛った際にもぜひ利用してみたいと思えるような
金儲け主義に走り過ぎていない、なかなか好感が持てる温泉街であったように思えた。
続いて向かったのは山形県の内陸部の山中に位置する最上郡大蔵村の肘折温泉。

途中、最上川を渡る橋に差し掛かると川の向こうに古い橋脚の一部だけが残された橋の遺構を発見。

水害か何かで流されてしまった橋なのかと思いながらも見に行ってみたら偶然周辺で村人を発見。
聞いてみたところこの橋脚は旧橋の橋脚の一部で橋の架け替えに伴って取り壊されたものの残骸だということだった。

(大蔵橋旧橋橋脚跡)
あとで調べてみたところこのあたりには最近まで渡し舟が現存していたのだとか。
橋脚の遺構を見学しつつ今ではほとんど見ることができなくなってしまった自然な夏の景色の中を散歩していると
いつもよりも時間の流れが格段に緩やかに感じられて、何とも言えない気持ちになった。

そこから山道をしばらくゴトゴトと走り、たどり着いたのは肘折温泉の街。
一旦、車で温泉街の中心を抜けてみると街外れの山際には車を路駐する列が並んでいたのでそこに車を停めて
歩いて温泉街に向かうと、橋を越えた先ではなぜか乳母車の路駐車輌(?)が私を出迎えてくれた。

そこから温泉街の裏手に入って行くと、そこには他ではなかなか見ることができないような味のある家々が立ち並んでいた。

温泉旅館の裏手を歩けば聞こえてくるのは浴室をブラシで擦る音。
細い路地を歩く地元の老人。
こうした場所に来ると見えてくるもの聞こえてくるもの…
なんでもないことまですべてが非日常に感じられるから不思議なものだ。

今回はいくつかある公衆浴場のうち、「疝気(せんき)湯」(200円)というところに入湯。
ここはなんと入浴料の支払いを浴場のすぐ隣にあるスナックに行って行い
カードキーでロックされた入り口の鍵を開けてもらって入るという、ひなびた温泉場では時々見掛けるシステム。

浴槽の底が見えないほど茶色く着色した温泉は当然源泉かけ流しのものでものすごく熱いため
さすがにそのまま入ることはできなかった。
普通であれば源泉掛け流しの温泉に加水することは躊躇されることなのだが
鍵を開ける際に「今の時間は誰も入りに来ないから好きなように入ってもらって構わない」と言われていたので
お言葉に甘えてしばらく熱い源泉の注入を止めて真水を投入。
するとようやく入れる温度になったのでゆっくりとお湯に浸からせていただいた。
(適温になったら必ず水を止めて源泉を流したままにするのをお忘れなく)
その後は通りがかりの天童で桃やらお菓子などを買った後、かつて競馬場のあった街・かみのやま温泉へ。

この温泉街も商店街や公衆浴場利用者が2時間程度まで無料で利用できるという駐車場が用意されているのがうれしい。

この下大湯は入湯料が100円で浴場内で洗髪をする場合は別料金を徴収するという温泉街の公衆浴場でたまに見かけるシステム。
源泉がなみなみと注ぎ込まれる浴槽はとても広く、浴槽の天井もとても高く開放感がある。
温泉は無色透明で特別体に染み入るようなものは感じないが湯上りはとてもさっぱりした感じになった。

浴後はビールが飲めない代わりにコーラを飲みながら街を散策。

メインストリート裏手にある別の公衆浴場に行ってみたところ、入り口の扉には「休」の大きな張り紙。
配管工事のためにこの日は臨時休館日となったようだ。
その後は米沢を経由して福島の喜多方へ。

一方通行路の先にある、喜多方に来るといつも寄ってしまうシンプルイズベストの店「食堂なまえ」に行き
中華そば大盛り(600円)を注文。
なんとここは中華そばの普通盛りであればわずか500円という低価格。
ここには数年ぶりに来てみたのだが、おばあさんが奥でラーメンを作り、じいさんは表で待機という相変わらずのスタイルのままで
安くて普通においしくて何度食べても飽きずに食べられるシンプルな味は健在だった。
スペシャル感はなくても…安く気軽に楽しめて質の高かった今回の旅を締めるには最適の味をかみ締めながら
帰りは会津坂下から新潟の小出に抜けて上越国境を経由して帰宅。
本当は開催中の函館競輪場に話題の高速青函連絡船ナッチャンRERA、ナッチャンWORLDに乗って行ってみたかったのだが…
時間も金もないので今回は断念。
しかし競輪の旅打ちとは全く無縁の今回の旅にはいつもとはひと味もふた味も違った良さがあり
短い時間ながら記憶に鮮明に残る、大変良い旅となった。
= 関連リンク =
・山形県鶴岡市あつみ温泉
・道の駅あつみ「しゃりん」
・森のめぐみ温海かぶ(鶴岡市温海支所)
・在りし日の大蔵橋の姿(三協コンサルタント株式会社)
・肘折温泉(山形県最上郡大蔵村)
・ゆかたで歩く かみのやま温泉
・ぐるなび「食堂なまえ」
・東日本フェリー 世界最大級高速フェリーナッチャンRERA(音が出ます)