2008年8月17日
二段駆けが三段駆けになっちゃった話(前橋競輪F1最終日より)
今回の前橋F1のA級決勝は最近いきなり別人のように強くなってきた長岡豪(長野・91期)と
須藤雄太(千葉・89期)、松根真(東京・90期)による3分戦。
これだけ書くと一見このレースは松根が逃げて…というレースになりそうな感じなのだが
長岡の後ろには地域的結びつきの強い上甲信越ラインである小佐野文秀(山梨・83期)、矢端誠二(群馬・55期)
島田裕二(群馬・60期)、栗田弘一(群馬・60期)と地元、準地元の強豪選手がズラリ。
もしもここで長岡が先手を取れれば小佐野が番手から出てラインでゴッソリ上位独占という結末が見えている組み合わせだけに
小佐野-矢端-島田の3連単最終オッズはなんと280円。
レースの展開は関東筋でもある松根がどこまでやるかにかかっているようなレースとなった。
レースは長岡が注文通りに先行。
それに松根が打鐘から先行屋のプライドを賭けて真っ向から勝負を挑む。
松根と並走状態になった長岡はなんとか松根を叩き最終ホームで松根を飛ばしてから再度先行態勢に入る。
そこへ須藤雄太が間髪入れずにHSカマシ的な仕掛けで一気に仕掛けると
長岡の番手の小佐野は車を外に振り、須藤は大きくバランスを崩して後退して行ってしまう。
後ろからは捲りは飛んでこないものの圧倒的人気に応えようと(?)小佐野が最終3角から番手発進すると
後続の上州3車はしっかりそれを追走して最後は上甲勢だけの直線勝負。
前の二人が道中脚を使ったのを尻目にサラ脚で回った実質3番手の島田裕二は4角で加速したスピードを抑え切れず(?)
前の矢端を見事に食って(差して)のゴール。
回りからは一斉に「あの野郎!食いやがった!」と悲鳴が上がるのと同時に
1着入線の小佐野文秀は右手を突き出して「うぉぉ!」と場内に響き渡るような雄叫びを連発した。
ほどなくして審判員より赤旗が上がる。
審議の対象は1着到達の小佐野。
最終1角で須藤のカマシ気味の捲りを張りに行った際に須藤があわや落車しそうになるほど大きな不利を受けたことに対する審議であった。
程なくして審議の結果が確定する。
その結果、1着到達の小佐野は失格と判定された。
ゴール後に連発した雄叫びはもしかすると審判員に対して「俺はわざとやった訳じゃねぇ!なんとかしてくれ!」というアピールだったのだろうか?
結果、優勝は「空気を読まずにアラ抜いちゃった」の島田裕二。
そのせいか優勝者インタビューでも島田は「本当は優勝じゃないんですけど…」と苦笑いを浮かべていた。
2段駆けで小佐野以下が揃って1・2・3でハッピーエンド…のはずが
失格で小佐野がいなくなってしまい、まるで地元が3段駆けで勝ったかのようなまさかの結末に
その3連単配当も10万に届こうかという高配当。
単なる展開待ちかと思われた須藤雄太が果敢に攻めて行ったほか
わずか2車であるにも関わらず、先行屋のプライドを捨てず果敢に勝負を挑んだ松根の姿勢は本当にお見事。
超ド本命が来なかったレースであるにも関わらず、レース後にほとんど罵声が飛ぶこともなかったのは
敗れた側の選手も全力を尽くして戦ったからこそであろう。
= 関連ログ =
・2008.06.18 奇抜なプロフィール
(その後、keirin.jpの練習地の表記はきちんと修正されました。)