2008年8月23日

誰にもメリットはない裁定(前橋競輪F2より)

前橋競輪F2の二日目8レースは
山田慎一郎(神奈川・89期)と山本恵太郎(東京・71期)の自力2車による実質的な2分戦。

南関東勢は山田慎一郎に平沢正治(千葉・75期)、田中智也(静岡・74期)、高橋洋之(静岡・54期)とつける
強力な布陣であったし人気は当然ここから。
そんな流れの中でもエロい車券が大好きな私は3番手にいるタテ脚切れる田中智也のアタマを軸に
平然と車券を買っていたのだが、レースは思わぬ結末に。

赤板ホームで上昇した山本恵太郎は山田慎一郎を抑えて先行態勢。
出切ってからはグッとペースを落としてイエローラインの上を流したが、そこで山田慎一郎が空いたインを突いて一気に仕掛けてレースは動き出す。
とっさの仕掛けに立ち遅れた山田の番手を回る平沢は立ち遅れながらも必死に山田を追走するが
山田の仕掛けに気がついた山本恵太郎にインを閉められてしまい
山田だけは山本の横をすり抜けることができたものの平沢以下のマーカーは山本に行く手を阻まれてしまう。
(そこで山田を追走してしまうと内側追い抜きで失格になってしまう)

困った平沢はとっさの判断で山本恵太郎とその番手を回る塩野仁司(東京・60期)の間のわずかな間隙をすり抜けて山田を追走。
その際に自転車をぶつけられた塩野仁司は大きくバランスを崩し、崩れ落ちるように落車してしまう。

打鐘からは山田慎一郎の先行ペース。
それに平沢が続き、山本恵太郎が3番手をキープし
さらにその後ろを落ちた塩野を避けて立て直した田中智也が追走して行く。

鐘3角からは田中智也が流れから山本恵太郎に奪われてしまった南関3番手の位置を賭けて山本のアウトに追い上げマーク。
並走となった二人は打鐘2センターで山本が田中を押し上げたのを合図にマーク戦を展開する。

最終ホームでは田中の逆襲。
一発インに山本を叩き込んでから、更にそのまま頭で山本を押し込んで退避レーンの内側にまで放り込むと山本は戦意喪失。
ズルズル後退していく山本を尻目に南関東4車は当初の並び通りに合流。
直線では番手から平沢が楽に抜け出して南関東の1・2・3・4でレースは決着したのだった。

しかしゴール後に平沢と田中は審議となり
判定は「両選手は失格と判定します」という厳しい結果。

強引な車線変更で塩野の自転車にぶつけて落車させた平沢は仕方がないにせよ
田中とすればタテ屋の山本に押し上げられて一方的にやられていたのではマーク屋の看板が廃るというもの。
山本が戦意喪失せずしっかりと応戦してくれていれば
あそこまで内側に押し込まれることもなかったはずだけにこの失格判定は実に残念なものだった。

ただでさえ安い賞金がゼロになってしまうどころか制裁まで受けてしまう危険性をはらんでいても男の意地とプライドを賭けて戦うマーカー達。
それこそが競輪の華であるし、この程度のもので失格になってしまうような現行の制度は実にくだらなすぎると思えた次第。

こうしたことが選手のやる気を削ぎ、ファンの競輪離れを呼んでいることにいつまでたっても気がつかない
競輪の胴元の方々はつくづくお幸せな方々だなと思えてきてしまうのは決して私だけではないだろう。