2008年12月 6日
人種のるつぼ?(西武園全日本選抜競輪初日・前橋場外より)
西武園全日本選抜競輪がスタートしたこの日は昼過ぎから前橋場外(前橋競輪場)へ。
到着して早々に券を買ったところ、私が買っている券売機の左隣に
マークカードと金を手に握った見知らぬオッサンがやってきてこちらの様子を覗き込んできた。
「おう、オッサン。追い上げマークか?」
そう聞いても一切意に介さず無言のままうつろな目をしてモニターのほうばかり見ている見知らぬオッサン。
私の後ろに並んでいた人は私が去ったあと、見事に番手に飛びつかれて割り込まれてしまっていた。
その後、券売機を離れて中継のモニターを眺めに行ったところ
離れたところから聞こえてきたのはまた別のおじさんの怒鳴り声。
「普通に券を買ってるところを後ろから早くしろジジィなんて言われたんじゃこっちがたまらない。」
「客のマナーがなっていない。そういう客は警備員が排除する場だってあるというのにここは何をやっているんだ。」
数人の警備員に囲まれながら演説するおじさん。
突発的な怒りは言葉にして吐き出せばやがて収まるだろうからそれを待っているということなのだろうが
数人集まった警備員が無表情で聞き流しているというのは非常に異様な光景だった。
競輪場の発券所での割り込みや後ろに並んだ人間が買っている人の横に追い上げて来て
専門紙などを叩いて意味のない不快なプレッシャーをかけることなどは
ある程度の客が集まる競輪場であればどこの競輪場でも普通に見る光景と言えばそれまでなのだが
もしかすると前橋では先日のカウントダウン制の導入で焦った客が
そのような行為に出るケースが増えて来ていることの現われなのかもしれない。
かつては場内随所に発売窓口があったために
客は各自それぞれ自分の過ごしやすい場所で過ごす文字通りの「自分の居場所」というものがあったものだが
現在ではコスト削減のためか窓口の多くは閉鎖されてしまい客の居場所というものも非常に限られたものとなってしまっている。
確かに客の絶対数が激減した今ではこうして低コスト運営をするより方法がないのかもしれないが
窓口が減少し混雑することで生まれるのは客同士の不和。
ただでさえギャンブルをやる人間というのは心にゆとりがなく精神的にもギスギスした人が多いもの。
そんな人達が焦って順番を競って並ぶような状況を作ればトラブルのひとつやふたつは起こっても仕方がないことだろう。
「自分の居場所で静かに競輪を楽しむ者。」
「人が多いところで自分の理論や的中を自慢したい者。競輪の話をしたい者。」
競輪場にはそんな相反する人種が同居する空間でもある訳なのだが
私のような前者の人種にとってみれば後者のような人種が近くにいると鬱陶しい以外の何者でもない。
以前の競輪場にはそれらの人種の棲み分けができており不愉快な思いをすることはなかったのだが今では…。
どこの競輪場でも有人販売窓口に列ができなくても自動券売機には待ち行列ができているのが普通で
係員が「こちらの窓口が空いています」と案内をしても自動券売機に並んだ人は頑として動かず
手売りの有人窓口は空いているというのが競輪場の日常。
その異様な光景を作り出す根本的な原因というものについても競輪場は併せて考える必要があるだろう。