2008年12月12日
先行有利な前橋バンクは競走だけでなく車券購入も早めに仕掛けないと間に合わない
近年になって加速度的な入場者・売り上げ減が続く競輪。
かつての準記念に相当するF1やかつてのA級戦の7・8レース以前を走っていた選手で構成されるF2などのヒラ開催では
売り上げも低いためにオッズもすぐに乱高下してしまい選手紹介が終わった直後の口開けのオッズの数値などは全くアテにならない状況で
いつしかオッズを見て投下金額を決める作業は締め切り前の音楽が鳴り始めたあと少ししてから行うのが習慣となってしまっていた。
前橋競輪場では締め切りまで6分を切るとアナウンスが流れ締め切り間近を告げる音楽が鳴り出すようになっているので
その頃にボチボチ席を立ち上がりモニターの前へ。
そしてこれまでであれば締め切りまで1分数十秒程度となった頃に締め切り1分前を告げる音楽に変わり
一見ただのループ音に聞こえるその音楽も前橋競輪にある程度通い詰めている人であれば
音楽がいつ切れて締め切りになるか?ということはすっかり体に染み付いていたものなのだが
先日のリニューアルによりこの1分前を告げる音楽は廃止となり、モニターには残り秒数のみが表示されるカウントダウン制に移行。
締め切り時間になった瞬間に締め切りとなってしまい、例え列に並んでいたとしても車券が買えなくなってしまったから
これまでと同じタイミングで車券を買いに行ったのではギリギリ間に合うか間に合わないかの瀬戸際となってしまう状況が続いていた。
この日も特別意識しないでいつもと同じタイミングで車券を買いに行ったところ残り秒数は40秒。
「なんとか間に合ったか?」と思ったが券売機にはすべて購入中の人がいて入れない状況。

「こりゃ無理だわ」
諦めてその場に立ち尽くす私の姿を見たオバチャン案内係員はどこかに空きがでないかと首を伸ばして券売機の列を見回していたが
結局締め切りまでに空きは出ず車券は購入できず。
オバチャンには「券売機の絶対数が足りてないんじゃないの?」と言うと困ったような顔をしながら逃げて行ってしまった。
そのレースを見ながらつくづく思ったことは「カネのかかっていない競輪を見るほどつまらないものはない」ということ。
これには同じように車券を買い損ねた客のじいさまも
「どうせ当たりゃしねぇんだから余計な金を捨てなくて済んで良かったよ」とすっかり諦めムード。
12レース制の導入により車券発売時間が短くなった上にこれでは
客商売では最も恥ずかしいこととされる販売機会損失が多分に生まれていることだろうと推測できるが
金のかかっていない競輪を見るのがいやならば、とにかく客の側が変わるしかないというのが悲しいところである。
この日、数少ない場内で中継放送を見られるモニターを眺めていたところ
実況の磯一郎氏が昔は競馬よりも競輪の人気がすごくて
競輪場にはいつも人が一杯でレースが見られないくらいだったという話をしているのをたまたま目にすることができた。
話によると昔は穴場に早めに並んでいなければ車券を買うことができず
穴場にはずっと手を突っ込んだままにしておかなければたちまち横から手がいくつも伸びてきて
購入した車券を受け取ることができない状況が続いていたのだとか。
時代は流れて競輪客の数が減ってしまった今になって原点回帰とは困ったものだが
このようなルールに変わってしまった以上、これからも競輪をやっていくためには客の側が早めの車券購入を心掛けるしかない。
前橋の競輪ファンにとって今年は長年体に染み付いてきたリズムを再調整する必要があるCHANGEの年。
しかし長年の習慣で染み付いたリズムというものは
なかなか変えようと思っても変えられないのが現状だったりもするのが悲しいところなのである。