2009年2月21日
衝撃の結末。死せる孔明、生ける西川親幸を走らせて生き返る(前橋F1二日目より)
前橋F1の二日目にあたる今日は土曜日。
お昼過ぎに前橋競輪場に到着すると利根川河川敷の駐車場はすでに満杯で隣の臨時駐車場にまではみ出そうという勢いで
駐車場からグリーンドーム前橋に向かう階段には親子連れや女性の姿も多く見られた。
しかし、その人たちの多くが向かう先は前橋競輪場ではなくて
グリーンドーム前橋のサブイベントエリアで開催されている大三国志展のほうだというのは非常に残念な限りだが
意図的に大三国志展に合わせて斡旋したのかどうかは知らないが、前橋競輪場のほうには松岡孔明(熊本・91期)が出走。
初日の快勝を受けて見事この日のメインレースのメンバーに抜擢されたのだった。
この日の最終12レースは藤田竜矢(埼玉・88期)、及川裕奨(岩手・86期)、松岡孔明の自力3車によるきれいな3分戦。
1藤田竜矢(埼玉)-3兵藤一也(群馬)-5小林潤二(群馬)
4及川裕奨(岩手)-7飯田辰哉(千葉)-9金川光浩(静岡)
8松岡孔明(熊本)-2西川親幸(熊本)-6大窪輝之(熊本)
大方の予想は近走12場所での最終バック本数29本を誇る藤田が駆けて元S級S班兵藤一也との一騎打ちというところに人気は集中。
これに対して及川・松岡はどう抵抗するのかが注目されたが、前橋の客がうんざりとするほど見てきた
平原康多を始めとする埼玉の自力屋の番手に兵藤がつけたら逃げないという流れはここでもしっかりと受け継がれ
当日変更でギアを4.00に上げてきた藤田の取った策は全く逃げるそぶりも見せずそのまま捲りに構えること。
レースは赤板で松岡が飛び出すと及川が中団。藤田は7番手を追走しながら前との車間を切って飛び出すタイミングを計り
打鐘3角から踏み出した藤田竜矢は中団キープの及川にフタをするようにしながら仕掛けてBSで一気に前団に襲い掛かる。
先行した松岡の番手を回った西川はジリジリと捲って行った藤田に必死に食らい付いて行き藤田の番手を追走した兵藤と並走。
前橋バンクにおいては圧倒的に有利なインにはまり込んだ西川が番手を取り切って直線勝負に入ると思われた瞬間
兵藤の車に西川の車が引っ掛かったのか西川がバタンと瞬時に倒れ込むようにして落車し
兵藤・大窪がそれに引っ掛かって落車したほか、小林・飯田・及川・金川もそれに乗り上げて落車。
瞬時に7名が落車する大惨事となってしまった。
BSで軽々と捲られて走路を外して走っていた松岡孔明はこの事故現場にワンテンポ遅れて到達したために難を逃れ
この日連対した選手の中で一番遅い11秒0という400バンク並みの上がりタイムで2着。
3着には乗り上げ落車で前転しながら吹っ飛びつつも、最も早く起き上がってゴールした小林潤二が入り
3連単配当は366,530円の超高配当を記録。場内は騒然となった。
地元で見事に赤っ恥をかかせられた兵藤は携入し激しい罵声が飛ぶ中で一礼して3日目を欠場。
スピードに乗ったところで乗り上げ落車し棄権、帰郷した及川裕奨のケガの状態が気になるところだが
あとの選手は3日目もしっかりと走るようで改めて競輪選手の体の頑丈さには驚かされてしまう。
このレースは豊橋記念制覇で波に乗る西川を松岡孔明が引っ張り、その西川が交錯して大量落車が起こったところを
松岡が巻き込まれることなく通過して見事決勝進出に成功。
まさかの結末に客席からは横山光輝三国志で諸葛孔明の智謀に恐れをなす司馬仲達よろしく
「げえーっ!孔明!」という驚きの声が飛び

西川の一連の動きを後ろで見ていた大窪は後ろから西川にこう呼びかけて孔明の智謀に舌を巻いたとか。巻いてないとか。
大三国志展と松岡孔明の幸運。
大穴車券のサインはサブイベントエリアにあり。
宝はどこに埋まっているか分からないし、こうして筋書き通りにうまく行かないからこそ競輪は楽しいものなのである。